皇の時代『この世界は、あなたに話しかけている』③季節が教える選択

皇の時代・天縄文理論
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「変わることの贈り物」ソラからのメッセージ

人の生き方や価値観は、季節のように移り変わっていく。

春が来れば、芽吹き、花が咲き、空気は軽くなる。
やがて夏が来て、実がなり、命は外へ外へと広がっていく。
秋が訪れれば、実りは収穫され、大地は深い色に染まり、
日差しはやわらぎ、空気は静けさを帯びる。
そして冬が来ると、木々は葉を落とし、土は眠りにつき、
生命は内へ内へと力を蓄え、次の芽吹きの時を静かに待つ。

季節は巡り、循環する。

それは大きな自然の呼吸であり、すべての命が奏でるリズム。

その調べに合わせて生きるとき、わたしたちはもっと楽に、もっと自分らしく咲いていける。

太陽は高く昇り、光は強く、

人々は軽やかな服をまとい、風を感じながら動き回る。

でも――夏の盛りのはずなのに、厚手のコートを脱げずにいる人たちがいる。
彼らはまだ「冬の厳しさが続いている」と信じ、重い服を身にまとい、凍えそうだと手を擦りながら歩いている。

けれど地面には熱い陽射しが降り注ぎ、空気は温かく、風は穏やかにそよいでいる。
彼らが厚い服を脱ぐかどうかは、その人の自由だ。

夏の暑さが続く日々の中で、
暑さに耐えかねて少しずつ服の重さを感じ始める人もいる。

服の重さが自分の動きを妨げていることに気づき、
やっとコートを脱ぎ捨て、夏の風を素肌で感じる。

でも、まだ脱げない人は、重い服を着続けて、
なぜこんなに汗をかき、苦しいのだろうと不思議がる。

季節は誰のためにも待ってはくれない。
でも、脱ぐタイミングは本人の選択に任されている。
ただ、その重さと暑さは、いつもそばにある。

それは季節が送る優しいサインであり、変わるための贈り物でもあるのだ。

夏風と太陽の教え

午後のオフィスは、エアコンの風が少し冷たかった。
電話を切ったばかりの佐藤が、机に書類をドサッと置く。
「また急に仕事振ってきやがった、あの部長。こっちは手一杯なのに」

同僚たちの会話は、相変わらずの不満であふれていた。
「ほんと無理だよね」と顔をしかめる声。

隣のデスクの高橋が声をひそめて相槌を打つ。
「でも本人の前じゃ『はい!任せてください!』だもんね」周りの数人も、笑い半分、ため息半分でうなずいた。

本音と建前が、日常の中で当たり前のように使い分けられていた。

以前のミカなら、そこでつい口をはさんでしまっていた。
「部長にも何か事情があるんじゃない? こっちの都合も正直に話せば、納期を考えてくれるかもしれないよ」
正論を言えば、誰かが「また始まった」と眉をひそめる。
「偉そうに」「正しいことばかり言うね」と、陰で言われることもあった。

それでも、伝えた方がいいと思っていた。

自分が放ったエネルギーは、巡り巡って必ず自分に返ってくる――そのシンプルなルールを知ってしまったから。
だから、知らずにいてトラブル続きの同僚に、「こうすれば楽になるよ」と教えたくなる気持ちもあった。自分なりの“真”を押し出してしまっていただろう。

でも今は違う。
――人には人の変化のタイミングがあることも知った。
そして、そもそも変わりたくない人もいる、ということも。
それを理解してから、ミカは沈黙を選ぶことを覚えた。
同僚が悪口を言うのも、その人自身の責任において選んだ自由だ。だから、その自由を尊重するのが皇の時代の在り方だ。

私は私の世界で、穏やかに仕事を進めるだけ。
「自分の中の響きに、ただいればいい」
そう思うと、心の表面の波がすっと静まるのを感じた。

批判も同調もせず、ただ静かに。
自分の中の響きに耳を澄ましながら、会話の外側に身を置き、オフィスの窓に目線を移す。

夏の強い日差しが差し込んでいた。
ミカは窓の外をぼんやり見つめる。透き通る青空の向こうで、風が夏雲を運んでいるのが見えた。流れる季節の一部だった。
「自然はもうこんなに変わっているのに…」

湖でのリトリートから戻り、空に浮かぶ虹色の道の夢を見てから――ミカの目に映る景色は鮮やかさと色彩を増し、より美しく濃く見えていた。

自然はいつもサインを送ってくれている。
空気の匂い、風の向き、季節の色。
それは、まるで煌めく太陽が暖かく照らし、自然と心をゆるめていくようなものだ。

変化は美しいけれど、それを選ぶかどうかは、他人が決められることではない。

同僚たちはまだ、厚手の建前の服を脱げずにいる。
本音を隠すための嘘・ごまかしのコートを羽織ったまま、うまくやっていこうとしてる。

けれど地球には于由の光が降り注ぎ、人類に変化を促している。
彼らが嘘・ごまかしの服を脱ぐかどうかは、その人の自由だ。

イソップ寓話の「北風と太陽」を思い出す。
北風は力づくで旅人のコートを吹き飛ばそうとした。
しかし旅人は身を固くし、さらにコートを締め直すばかり。
一方、太陽は優しい光を降り注ぎ、暖かさで旅人を自然にコートを脱がせた。

私は、周囲に合わせて建前の服を着続けたりしない。
自然のリズムに身を任せて、
自分の感覚を信じて、
ゆったりと本音の自分で生きていこう。

夏の光が部屋いっぱいに満ちていく。

「変わらない人たちも、きっと自分の季節を生きているんだ。私は私の季節を大切にすればいい」

その光の中で、ミカの心はゆっくりと軽くなっていった。

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