感想レビュー【月の教科書】占星術が誤解していた、この星の真相(アネモネブックス)マドモアゼル愛著

スピリチュアル・学び
スポンサーリンク

2021年9月に発売されたマドモアゼル愛先生の著書【月の教科書】を読みました。

「人類は長年、月を完全に誤解していたのです。月が持つ呪縛から、ついに解き放たれる時代がきました。」という占星術の月についての新理論は衝撃的でしたが、私には非常に納得感のある内容でした。

これまでの占星術における月の解釈とはまるで反対の内容であるという『月の欠損』理論は、占星術界にセンセーショナルをもたらし、最初は大勢の方から非難され、占星術関係の人達からも一切、好意的な反応はなかったそうです。「月の欠損」とは一体どういうことなのでしょう?

スポンサーリンク

占星術が誤解していた「月」とは

日本には昔から月を愛でる文化があり、現代でも月のパワーを有効活用しようという「新月の願い事」など、月は身近で人気がありますよね。

占星術では、実際の月が太陽の光を受けて夜空に輝くように、月は「太陽の受け皿」と考えられています。このように占星術とは、太陽系内の10個の天体の位置や動きと人間・社会のあり方を経験的に結びつけて意味づけ・解釈を提供するものです。

占星術で使う出生時の天体を配置した図をホロスコープと呼び、一般的に朝のニュース番組や雑誌で見かける「星占い」といわれているものの星座は「生まれた時に太陽が滞在していた星座 」によって決まり「太陽星座」と言います。

そして、「生まれた時に月が滞在していた星座」が「月星座」となりますが、月は約29日で12星座を一周するため、1つの星座に滞在する期間が短く1日の間に月星座が移動することもあるので、自分の月星座を調べるには、生年月日と出生時間が必要となります。

太陽星座が、生涯のテーマや男性性、思考を示すのに対して、月星座は過去世や女性性、感性、潜在意識、本心などを表します。太陽と月が、表しているのはどちらも「自分」という存在です。太陽は「成る」ために努力するのに対し、月はすでに「在る」という状態を示していると考えます。

今まで占星術では、月星座が潜在的なその人の本質であり、本来の魅力や才能を表しているため、月星座を使うと運が開け、月星座は「 ツキ 」に通じるように「 幸運を引き寄せる引力 」があると思われていました。

ところが、マドモアゼル・愛先生は、「月は偽りであり、太陽をまねする星。月が思わせたい自分のイメージ、それは嘘の自分です。それを追いかけるとどうにもならないストレスと徒労感に追われていきます。月は私たちのエネルギーを奪うように働く」とおっしゃています。月はその人の欠損を表すから、それが自分の本質だと思って追い求めると人生を破滅に導く・・・月の影響が強い人生は、太陽の反射光による仮の人生なのです。

月は「本質」なのか「欠損」なのか?

占星術の世界では、10の天体はそれぞれ人間の発達段階(年齢)に対応すると考えられていて、月は特に0〜7歳の幼少期の私たちに影響を与える星です。

幼少期は親の庇護のもとに育ち、家庭環境や遺伝の影響を大いに受けます。子ども時代に眺めた世界は、自身の手によって作られた世界ではなく、前世を含む環境、主に母の存在を通して、私たちは最初の世界を眺めています。

その為、幼少時代の印象は仮に作られた自分像でしかなく、同時に母との約束、周囲との約束における脅迫的イメージを無意識にともなっています。

その後も月から、その印象があたかも本当の自分であるように見せられているのに、月の幻影を本当の自分と勘違いしたら悲劇が起こりますし、月の力を自身で生かそうとしたら必ず失敗するというのです。

マドモアゼル・愛先生の月についての解釈は、月は成長しきれない7歳までの自分を表し、その人の「才能」や「能力」ではなく、それ以上は発展しない能力なので「欠損」しているものを表しているとおっしゃってます。しかし、それだけに人はないものにこだわり、それを「本当の自分らしさ」と勘違いしてしまい、月が表す欠損を埋めることこそが人生であるかのような錯覚に陥るのです。

本書では、月の影響を受けた事例として「カルロス・ゴーン」「三島由紀夫」「寺山修司」「出口王仁三郎」氏らの生涯が考察されていますが、月の影響の具体的な現れ方が、とてもよく理解できました。

自分自身に置き換えても、私の場合は月星座が山羊座なので、山羊座(太陽星座)の表す性質が欠損しているということになります。やぎ座のキーワードは「I use(我使役する)」。仕事や社会的な場面で自分を生かしたいと思いつつも、それがストレスであり、組織や会社勤めに不向きであると本心では感じていたので、

「自分は社会の役に立たなくてはいけない」という思いが自分自身を苦しめていて、「自分を奴隷にする必要はない、理想に燃えて働く必要はない」と気づくことで、月の幻影のイメージから解放され、自分の苦しかった部分を認めることができました。

幻影は無意識であり、幻影が「幻影である」と意識することができれば、幻影は力を持つことができません。人生の目的はより意識的に生きること、それには自分の中にある幻影がどのようなものであるかを理解することが必要です。

月光反転法

占星術では、人が生きる目的は太陽を獲得することにあると考えます、太陽を獲得するということは、意識的な存在である自分を獲得したことになります。

ところが、私たちは無意識に月意識を持ち続け、それが幻影であることに気づけないようにされています。月のやり方は、必ず、私たちの不安をついてきて、一見安全な方向に手招きする形となり、その結果、手応えのなく、月並みな発展のない生涯へ落とし込むことを目的としています。こうした月の影響を知った上で、月の悪い影響を受けないためにどうすればいいのでしょうか?

その方法が「月光反転法」です。月の伝承を紐解いていくと月との正しい付き合い方を示すものいくつかあるそうです。

月は太陽の光を反射して地球を照らします。太陽の光は命のエネルギーですが、その光を反転させるため、月は「命のエネルギーを奪う存在」になっています。しかし、そこをさらに反転させれば、月の光は再び太陽の光へと戻ります。

この原理を利用して、月の衝動に動かされるのを感じた時に、その月星座のように振舞うことをやめて、正反対の星座のようにふるまうと、月の力を反転させ、太陽の力にすることができるという方法です。

本書では、12星座ごとに具体的に例を挙げて、事が起こった時の考え方行動について対処法が書かれているので、非常に参考になります。さらに、月星座反転ファッションで幸運を呼ぶ方法、月星座が表す肉体的弱点、健康に注意すべき点、格言なども教示されています。

「月光反転法」を知ると無意識で月の影響を受けている自分から、意識して太陽の光に反転でき、月を怖がる必要がなくなり、安心感を持つことができます。

月が伝える純粋な想い

地球の50億年の歴史の中で、月は最初から地球を周回していたわけではなく、せいぜい1万5000年〜2万年前くらい前にどこから訪れて地球の衛星になったという話があることに驚きました。月とは一体何なのでしょう?

月は、全体、集合した意識に通じる道を与えてくれる星、人気、大衆の無意識に働きかける力の存在だそうです。

この本の中で、「月は自分のために使う星ではない」と言う点がとても響きました。

「自分だけが救われてそれで良いのか?残された人間たちはどうなるのだ?自分も他人も同じなら、私たちの全員が救われる以外に道はない」と月は、私たちに訴えかけています。

私たちは月を7歳の子どものレベルでしか使えません。だからこそ、その気持ちは純粋です。自分の欠損を埋めるために願い事をするのではなく、人類全体のためにそうなることを想い祈り続けることで「人類の潜在意識」に働きかけ、人類全体を動かすことができるのだそうです。

何より、月は、全体が、全員が救われなくては意味がないことを私たちに語っています。

月が悪いわけではなく、私たちはどうやら月の使い方を間違えていたようです。月の力の本当の使い方を知ることで、私たちは私たちの力で、自らを救うことができそうです。

月の教科書:感想まとめ


月の教科書: 占星術が誤解していた、この星の真相
[出版社] ‎ ビオ・マガジン
[発売日] ‎ 2021/9/28
[単行本] ‎ 301ページ
[ISBN-13] ‎978-4865880052
※本書を読むにあたって、月星座を調べる方法も載っています。

占星術に詳しくなくても、わかりやすく読めました。占星術は「◯◯の時代」という言い方をよくするそうですが、最近では「風の時代」「みずがめ座の時代」という言葉がポピュラーです。今の時代のタイミングはさらに大きな転換期を迎えていて、月の時代が終わり、やがて太陽の時代が始まるというのです。別の本で「昼の時代」が始まるという話を読んでいたので、このタイミングで「月の教科書」が発売され、月の正体が明らかになったことに偶然の一致以上のものを感じました。

秘密は知られるとおしまいとなります。一人でも多くの方がこの本を読むことで、意識が変わり、漠然とした不安や焦りから解放され、本当の自分の人生とは何か?全体が、全員が救われルためにはどうしたらよいか?を考えるきっかけになると思うのでおすすめです。

著者:マドモアゼル・愛プロフィール

1979年に占星術界にデビュー。月刊誌「マイバースデイ」にレギュラー登場して以来、40年以上にわたって常に一線で活躍。日本で最初の『占星天文暦 エフェメリスオブジャパン』を出版。西洋占星術のほかに、心のメカニズムについての著述も多数。

和歌の研究を経て、その後母音と周波数の研究へ至り、独自ブランドのMIチューナーを開発。MIチューナーは世界一品質のチューナーとして認知されている。

ニッポン放送テレフォン人生相談の回答者を務め、自身の公式YouTubeチャンネルも人気を博し、すでに登録者数は10万人を超える。

コメント

  1. […] 読みました↓↓↓ 感想レビュー【月の教科書】占星術が誤解していた、この星の真相(アネモ… […]

  2. […] 感想レビュー【月の教科書】占星術が誤解していた、この星の真相(アネモ… […]

  3. […] 「月」についての新解釈→→→感想レビュー【月の教科書】占星術が誤解していた、この星の真相(アネモ… 衝撃の内容ですが、とても良いです […]

  4. […] 占星術では、太陽は意識や目的を、月は無意識や感情を表します。 感想レビュー【月の教科書】占星術が誤解していた、この星の真相(アネモ… […]

  5. […] 感想レビュー【月の教科書】占星術が誤解していた、この星の真相(アネモ… […]

  6. […] 感想レビュー【月の教科書】占星術が誤解していた、この星の真相(アネモ… […]

  7. […] […]

タイトルとURLをコピーしました