【共鳴小説】銀河のリズム、地上の鼓動-わたしたちは響き合うために出会った-1

共鳴小説
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この物語は、ミカ、アイ、ユウという三人の女性を通して、わたしたちが“これからの時代”をどう生きていくかを見つめ直すストーリー。

目覚めは、特別な奇跡ではありません。遠くにある大きな答えを探すのではなく、
日常の中でふと感じた違和感や、ときめき、涙や沈黙こそが、目覚めの種だと思うのです。

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「違和感の中の鼓動」〜ミカ〜

ミカが働くコールセンターのフロアには、人工の光と機械音が漂っていた。
パーテーション越しに聞こえる他人の声。マニュアルの文言。沈黙の呼吸。

ミカは、ヘッドセットをずらし大きく息を吐き、ふと遠くの窓に目をやった。
灰色のビルの隙間に、小さな空。そこに、一羽の鳥が羽ばたいていく。

(…あの鳥、どこに向かってるんだろ。私も飛んでいきたい)

手元のキーボードに視線を戻す。だが、胸の奥で何かがまだ震えている。

ミカは昔から、“なんか違う”と思うことが多かった。

「空気読めないよね」と笑われることもある。
だけどそれは、ミカなりに“空気の奥”を感じていたからだった。

休憩時間。スマホを開いて、自然の風景の写真をスクロールする。
川、森、土、空。どこかに、まだ見ぬ“本当の自分”がいるような気がして。

そのとき、ひとつの投稿が目に止まった。

「地球とつながる2泊3日の農体験。土に触れ、心をひらく時間。」
@ai_field_life
(ここ……行ってみようかな)

胸が、小さく“ドクン”と鳴った。
それは「違和感の中にあった鼓動」が、動き始めた合図だった。

「問いを抱えて」〜アイ〜

アイは、今日も畑にいた。
朝露に濡れた土を手でほぐしながら、黙々と作業を続けている。

周囲には誰もいない。だけど、孤独ではなかった。
地球という存在が、いつもすぐそばで見守っている気がするのだ。

「この星は、なんて美しくて、儚くて、愛に満ちているんだろう」

けれど同時に、胸の奥にはずっと“足りない何か”があった。
それを探して、アイはあらゆる知識を吸収してきた。

精神世界、哲学、科学、テクノロジー、環境問題、宗教、宇宙論。
どこまで行っても、真理の核心に届かない感覚。

(…きっと、“答え”じゃなく、“響き合う誰か”を探していたんだ)

夕方、投稿用の写真を撮りながら、ふと思いつく。
「この農場で、何かを感じる人が来てくれたらいいな」

スマホの投稿画面に、こう書いた。

「地球の鼓動に、耳を澄ませてみませんか?2泊3日、自然と響き合う体験」
そして、そっと送信ボタンを押した。
まるで、遠くの誰かに宛てた手紙のように。

「音なき音」〜ユウ〜

朝、ユウは森の奥の小道を歩いていた。
木々の間をすり抜ける風が、何かを囁いているようだった。

(また…聞こえる。音のない音)

小さな頃から、自然の中では“何か”が聴こえることがあった。
だけど、それを話すと周りは困った顔をした。

大人になってから、その力を封じてきた。
代わりに、占星術やカードリーディングの仕事を始めた。

「あなたの未来が見えます」
「運命の時が来ています」
そんな言葉を求められるたび、本当は胸が痛かった。

(本当は……もっと根源的な何かを伝えたいのに)

その日、SNSを開いていて、偶然目に入った投稿があった。

「地球と対話する時間。2泊3日の農体験、募集します。」
その言葉に、身体が“震えた”。

(もしかしたら……)

スマホをそっと胸に置き、ユウは目を閉じた。

「わたしの使命は、“音なき音”を、この世界で“かたち”にすることかもしれない」

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