【共鳴小説】銀河のリズム、地上の鼓動-わたしたちは響き合うために出会った-8

共鳴小説
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その日は、風がやさしく空を撫でていた。
木々の間を通り抜ける光はやわらかく、まるで場全体が深呼吸しているようだった。

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はじめてのひびきの輪

「いよいよだね」

ミカが手を合わせて空を見上げる。
「不思議と緊張はしてない。どこか、はじめてじゃない気がする」

アイは畑の入口に並べた石をひとつずつ確認しながら、うなずいた。
「“場”が整ったからかも。人を迎えるって、土と空にも心がいるんだよね」

ユウは持参した古い木の箱を開き、数枚の星のカードを取り出す。
「今日は金星が、地球のすぐそばにいる。“ハートの声を信じる日”。このタイミングを、星たちがちゃんと選んでくれたんだと思う」

午前10時。
ゆっくりと、最初の参加者がやってきた。
30代の女性。仕事に追われ、何かを手放したくて来たという。

続いて、母娘での参加。中学生の娘が「自然のなかで話してみたい」と言ってきたそうだ。

そして、定年を迎えた男性。妻にすすめられて、と照れくさそうに笑う。

「こんにちは。どうぞ、ありのままでいてくださいね」
アイの声は、土のようにあたたかい。

ミカはテーブルに用意したハーブティーを渡しながら、小さな声で話しかける。
「わたしも、最初はすごくドキドキでした。でも……ここ、すごく安心できますよ」

自然の”今”をただ、感じる

ユウは、静かに話し始めた。
「この時間、この場にいる“わたしたち”が、今日の響きです」

「みなさんが今、感じてくれているこの“場のちから”……それには、ちゃんと理屈もあるんです」
集まった人々の視線が、やさしくアイに集まる。

「私たちの思いや意識は、ただの“気持ち”じゃなくて、“周波数”なんです。音や光と同じように、情報は波としてこの世界を巡ってる。
だから、場を整えるっていうのは——目に見えない“響き”をチューニングすることなんです」

ユウがうなずく。「音なき音だ」

参加者の一人が、小さくつぶやいた。
「それって……どういうこと?」

「そうですね」とアイが微笑む。
「頭で計算して、効率を求める時代は終わりつつある。これからは心を成長させる時代が始まります。 これは宇宙のプログラムによる変化によるもので、もう新しい時代の宇宙のルール、世の中のルールで動き始めています。」

アイは続けた。
「人の体も、心も、宇宙のリズムとつながってる。
だから、この“ひびきの輪”は、ただ集まる場所じゃなくて、
わたしたち一人ひとりの内側のリズムを思い出すための“共鳴の場”なんです。

自然と自分のリズムが一体になった時、わたしたちは自然から情報、生命、物質のエネルギーを受け取れます。

この場所は、自然の”今”と自分の”今”を合わせることができるように設計しています。

この場に必要なのは、“ちゃんと、いる”っていうことだけ。

土の感触、風の音、鳥の声、そして胸の奥にある鼓動を感じてみてください」アイが優しく語りかける。

誰も言葉にしないけれど、何かが“整っていく”感じ。

ユウがそっと目を閉じてうなずく。

「それ、星も言ってる。“ほんとうの声”は、いつも内側にあるんだって」

 “音なき音”が場に響く

日が傾きはじめた頃。
参加者たちはそれぞれに、言葉を残した。

「私は、ずっと誰かの期待に応えようとしてた気がします」
ひとりの女性がぽつりと口をひらいた。
「でも、新しい時代に変わるなら……それ、もう終わらせていいのかもって思えたんです」

「初めて聞く話だったけど、深く響いた気がする」

「また来たい。ここで、“自分”に戻れた気がするから」

参加者たちは、ひとり、またひとりと手を振って帰っていった。
名残惜しそうに振り返る人もいれば、まっすぐ前を見て歩き出す人もいた。
その背中に、なにか新しい風が吹いているようだった。

三人は、ほっとして目を合わせた。

「黙ってても、みんなの“波”が伝わってくる気がした」とユウが言った。

「わたし、ずっとそれを“共鳴”って呼んでたんだ」とアイが答える。

ミカ「え、共鳴って音楽のことじゃないの?」

「音も、感情も、想いも、震えるものは全部“音”になるのかも…わたしたちが育ててたのって、“場”じゃなくて、“周波数”で、私がずっと感じていた”音なき音”って”波動”だったんだね」
ユウが笑った。

アイの目がやさしく細められる。

そしてその夜、ユウは小さな記録ノートに今日の言葉を残した。

その言葉たちは、形のない音のように、
いつか誰かの心の奥でまた、響きはじめるのかもしれない。

ユウのメモ

心の音にまずは自分が気づくこと。それが世界と調和する最初の一歩

「今ここ」に意識を向けることで、外のノイズではなく内なるリズムを感じ始める。

共鳴とは、大きな奇跡ではなく、小さな感覚の積み重ねの中にある。
声の奥にある想いに触れたとき。
見えないものを言葉にしたとき。
土に触れ、ただ「今ここ」を生きたとき。
私たちは、響き合っていた。

“感じる”ことが共鳴のはじまり

波動(音なき音)の響きを受け取ることは情報フィールド(場)へのアクセス。エネルギーは、受け取る者の周波数によって読み取られる。

「感受性」は共鳴の鍵
感じる → 気づく → 整う → 表現する
このサイクルが、静かに始まった

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